感染性心内膜炎・まとめと過去問
感染性心内膜炎(IE)
弁膜の炎症性破壊による心機能不全
心臓内部の弁や心内膜に疣腫(細菌の塊と思えばいい)形成される
(1)発症のきっかけは血液に菌が入りやすい状態
①国試では、抜歯後の発熱とあればこの疾患と思っていい
②血流ジェットきたす先天性疾患(VSD,PDA)や弁膜症(AR,MR)
③透析患者
④カテーテル留置状態
(2)症状は
②疣腫が血流にのって飛んでいく ⇒ 点状出血・塞栓症(脳梗塞など)
③弁膜の炎症性破壊 ⇒ 心雑音・心不全
(3)診断は(ここが出題のヤマ)
①敗血症の診断 ⇒ 血液培養
②疣腫の証明 ⇒ 心エコー(特に経食道エコー)
106I42 36歳男性。扁摘後の発熱・手掌の点状出血・心雑音とエコーでM弁に疣贅;治療は抗菌薬
107A32 42歳女性。発熱。WBC↑、心エコーでM弁に疣贅;合併症で最も注意すべきは脳梗塞
108H37 69歳女性の発熱とMR様心雑音・エコーで疣贅、診断は? ⇒ 血液培養
108H38 上の患者の可能性のある所見;指先の有痛性紅斑(Osler結節)、点状出血・爪下線状
109G24 IEの疣贅を検出する感度が最も高いのは ⇒ 経食道心エコー
110A23 糖尿病性腎症で透析中の患者。シャントトラブルでカテーテル留置したら
発熱と収縮期雑音 ⇒ 診断は? 血液培養と心エコー検査
111D49 24歳の男性。長身で脊柱側彎と漏斗胸。 22歳の時に僧房弁置換術を受けている。
10日前から微熱と倦怠感、突然の顔面を含む左半身に麻痺;原因は?
⇒弁置換後の感染性心内膜炎による疣腫(菌塊)が原因の脳塞栓症
(基礎弛緩としてMarfan症候群に合併した僧帽弁逸脱によるMR)
113D74 透析患者のカテーテル感染からの発熱と心雑音。血培の次は? ⇒ 心エコー
114D74 IEの疣贅を検出する感度が高いのは? ⇒ 経食道エコー
114A69 MR患者の発熱とWBC・CRPの上昇、処置は? ⇒血液培養・心エコー
116D21 IEに対する緊急大動脈弁置換術の適応 ⇒ 出血性脳梗塞による意識障害(適応なし)
116F69 カテーテル留置感染によるIE。次に行うべき検査⇒ 血液培養・ 心エコー検査